起きた場合の被災地医療…医療機器は使えませんので、医師の診療技術が重要になります…
先日、津波警報が八丈島周辺で出たようですね。ご当地は海に面していますので、津波はもちろんのこと直下型地震などにも備えなくてはなりません。
災害が起きないことを願うばかりですが…万が一の備えも重要です。
東日本大震災の時、発災後4日目に宮城県女川町に医療支援で入りました。電気もない、携帯もつながらない、トイレも流れない…こんな状況だと医療の現場は電気も不十分なため、最新の医療機器は使えませんでした。電子カルテも、心電図も、レントゲンやCTもダメ…。被災者もお薬手帳も当時は流されてしまい、何の薬を服用しているかもわからない…。でも、こんな時も病気は発生するわけですから、医師に求められるのは、「医療機器に頼らない診療技術による診断能力」になります。
つまり…基本に戻っての…「視診」「聴診」「触診」「打診」です。さらに、名前はついていませんが「匂いによる診療」も大切です。「嗅診」とでも命名しましょうかね・・・。現代医療はすぐに医療機器や検査データに頼る傾向にありますが、基本に立ち戻ってのこうした診療技術も重要なんです…と女川町で痛感した経験を持っています。
2023年10月11日 09:23