胃カメラですが、経鼻(鼻腔から)内視鏡検査のほうが経口(口から)よりも楽な理由…知っていますか?
今では胃の検査は内視鏡が当たり前のようになっていますが…内視鏡検査と一口に言っても様々あります。大学病院などで行う胃の内視鏡検査の場合には、より精密な高度な検査や治療を行うために、内視鏡の管の径も太く、検査時間も長く要するため、苦痛を避けるために鎮静を掛けて(眠っていただきながら)検査をすることが少なくありません。でも、我々のような地域のクリニックでは、スクリーニング検査と言って異常があるかないかを見極めることが大切ですので、そのためには如何に苦痛少なく、しかも短時間で検査をすますことが望まれます。そこで、当クリニックでは経鼻内視鏡を用意し(直径5㎜程)鼻腔から挿入する内視鏡を主に行っています。しかしどうしても鼻腔が狭かったり曲がっていたりすると挿入が困難だったりもしますので、その際には経口に切り替えることもできます。
経鼻と経口の差は、なんといっても喉の奥に入るときの角度が異なってきます。喉の奥にある喉頭蓋という蓋があるのですが、この辺りを内視鏡が触れたりすると違和感が急に出現して嗚咽がはじまります。その点では、経鼻内視鏡では直線的に喉頭蓋を通過することができるので、苦痛を伴うことが少なくなるのです。
でも、最も重要なことは、検査を受ける方のリラックス度でしょうかね…。恐怖を感じながらの検査では、決して楽なものにはなりませんよね。ですから当クリニックでは、少しでもリラックスできるように音楽を流したり、看護師が背中をさすったり優しく声掛けしながらの検査を心がけています。
2023年04月16日 19:25