新鮮だからこそ要注意…アニサキス症…生魚を食するときは注意しましょう!
昨日の外来受診された方…土曜日の夜中から何となく気持ち悪くて吐いてしまう…でもお腹の痛みは訴えません。診察しても特段の大きな異常を認めないため、吐き気の原因を調べるため本日胃の内視鏡検査を行いました。結果は…胃の中に盛り上がった部位があり、そこが赤く炎症を起こしていて…そこに白い糸のようなものが首を突っ込んでいる…まさにアニサキス症でした。すぐに、鉗子にてアニサキスの摘出を行い、めでたし・めでたしなのですが…。
この方の場合は典型的な症状ではなかったのです。アニサキスという寄生虫にやられると、一般的には激烈な嘔吐が生魚を食してから数時間後に発現します。その痛みがなく、でも嘔吐だけが症状でした。今回はホウボウという魚の刺身を土曜日に食したとのこと…。
アニサキスは新鮮な魚を食する地域で多く発生します。私は以前は長く群馬県で仕事をしていたのですが、群馬県ではあまりお目にかからなかったのですが…ご当地に来てからは数多くのアニサキス症に出くわします。新鮮だからこそ生きているアニサキスを誤って食してしまう…加熱や冷凍をしっかりとすれば死んでしまう寄生虫なのですが、調理の時に目視で確認して取り除くことが大切です。
2022年06月14日 14:35