喉(のど)の痛みをコロナの症状とだけとらえずに、喉の診察も重要です
一昨年にコロナが流行り始めたころ、喉の観察(診察)は患者さんが咳をして飛沫を飛ばすので感染防止のためにも喉の診察はしない…というような風潮が医師の間でささやかれ始めました。確かに、喉の診察で舌を抑えるへらを口の中に入れたりすると、せき込む患者さんは沢山います。我々医師や看護師の感染防止の観点からはやむを得ない判断もあるとは思いますが…果たしてそれでいいのでしょうか?
コロナ感染者の多くの方が喉の痛みを訴えます。しかし、のどの痛みを訴え発熱があっても、コロナの検査で陰性に出る場合も少なくありません。そのような場合には私は積極的に喉の観察や首周りのリンパ節が腫れているかどうかなどの診察をするようにしています。こうすることで、化膿性扁桃腺炎や溶連菌感染症などのよく見かける感染症を見つけることができます。
当クリニックの発熱外来は、動線を一般外来とは完全に区別しているだけでなく、強い陰圧換気で飛沫が飛び散らないように対策しています。さらに、患者さんにはフェイスガードをつけてもらったり、私共医療者は予防着などで完全に防御していますので、感染予防には万全を期していますのでできることかもしれませんが…。
2022年06月03日 11:49